大空港

(原題:Airport)
(1970年/アメリカ/136分)

1970年の作品。古い映画ってわかりやすいよなーと思うのは、悪役が出てくるシーンはあからさまに悪そうな音楽になるところw キャプテン、コーパイ、エンジニアの3人乗務のB707、機内のインテリアや喫煙可能なところ、スチュワーデスの制服等レトロ感があって興味深い。無線で会話するシーンは漫画みたいなコマ割りになるのが一風変わっている。


10年に一度の大雪に見舞われたシカゴのリンカーン国際空港(架空)では到着した旅客機が誘導路から外れ雪で身動きが取れなくなり2本ある滑走路の1本を塞いでしまう。滑走路29(two niner)が閉鎖されたため、22(two two)の運用となるが近隣住宅が近いため、騒音に抗議する住民がデモを始める。それを見た空港長の「テレビが撮ったらすぐ帰りますよ」との会話はいかにもそれっぽい。

トランスグローバル航空(架空)2便は、人当たりがよく巧妙な演技で無賃搭乗常習の老女と、失業中で思いつめ爆弾を抱えた男を載せ飛び立っていく。地上からの情報を得て飛行機は引き返すが、爆弾犯の取り押さえに失敗、犯人はトイレ内で自爆して機体に穴が。機は無事にリンカーンの29に降りられるか。

ストーリーはざっとこんなところだが、登場人物に味があり、これはかなりうざい働きをする乗客や、老女のコミカルな振る舞い等描写が面白い。スッチーとできてる機長(子どもができたと打ち明けられて最初は堕ろせばいいとか言ってたのに!)も空港長も不倫しているのに驚くほどポジティブに展開していきびっくりする。一方で狼狽して空港に駆けつける犯人の妻。いろんな人生があります。


航空管制がエリアコントロール→ターミナル→タワーと切り替わっていくところ等よくできていると思う。空港長とできている女性は、トランスグローバル航空の社員なのだが、空港長のアシスタントのように働いていて彼女の仕事のポジションがいまいち謎。